実りの秋にますます食欲に磨きのかかる
クリエイティブ部ディレクション課のMです。

 

唐突ですが、旅行はお好きですか?

かく言う私も、旅行は大好き。

ただ、いざ思いたってみても、時間がない!貯金額も心もとない!

あ、いや…後者は私だけか(汗)

 

その欲望を満たすべく、今回の誕生日給付金のお店選びに「料理で旅する」というテーマを勝手に設定。

そして、予約をさせていただいたのは、大阪本町のスペイン・バスク料理専門店「ETXOLA(エチョラ)」さん。

 

エチョラ (ETXOLA)

※公式ホームページ:http://www.etxola.com

 

店内に入り周りを見渡すと、テーブル席ふくめ全てほぼ満席。

どなたもワイン片手に、美味しそうな料理を囲んでワイワイ会話を楽しんでいらっしゃいます。

案内いただいたのは、カウンター席。

お肉をグリルする芳ばしい香りで、食欲と期待がグングン上がります… (ワインください!)

テーブルセットはこんな感じ。

今日のmenuが添えられています。

今回は、8,000円のコースを予約。

この日は、デザートまで含めて合計8品。

メニューを見るだけで、お腹がすきます…

 

ちなみに、店内の壁やカウンターに並べられているのは、バスクの伝統雑貨がほとんど。

例えば、このナプキンに織り込まれている柄もそう。

こうやって、ローカルカルチャーを感じさせてくれるのも、専門店の魅力ですよね^^

 

さぁっ お待ちかねの乾杯です!!

あなたに決めてました!と言わんばかりのスピードでバスクの伝統的なお酒「chacoli(チャコリ)」を注文。

チャコリは爽やかな酸味が特徴とされるワインです。

今回いただいたのは微発泡のもので、程よい酸味とフレッシュな口当たりで最初の一杯目にピッタリ!

もともと「農家のワイン」という意味を持つ、チャコリ。

洗練された…というよりも、果実味をダイレクトに感じられる素朴さがたまりません。

 

さてさて、適度なアルコールで胃がホカホカしてきたところで、最初の一品目が目の前に。

 

1皿目
aperitivos (おつきだしのピンチョス)

【左オリーブとアンチョビのピンチョス】

バスク料理においては、定番の組み合わせ。アンチョビとキャンディージャと呼ばれる青唐辛子のピクルスがトッピングされ、ボトムにはオリーブが隠れています。

オリーブの実かと思いきや、液状化したオリーブを分子ガストロノミーの技術を用いて固められたものだそう。

一口でパクっと!すると、ふわふわプルンとしたオリーブにアンチョビとピクルスが、三位一体。なによりも、不思議なオリーブの口当たりに絶句。

そしてチャコリをゴクリ…幸せー。

 

【右イチジクと生ハムのピンチョス】

秋ならではのピンチョス!糖度の高いイチジクの甘味に、生ハムの塩味がよく合います。

そしてなんと、中にはブルーチーズが…ぐっと広がるインパクトのある香りとコクが良いアクセントに!

あと、クラッカーがとても香ばしい!

単品で食べるとちょっと固いなぁ、という感じなんでしょうが、トッピングと合わさることで存在価値がぐっと高まります。

 

【鱧のフリッターのピンチョス】

こちらは温かいピンチョスです。

実は、鱧の中に銀杏が仕込まれていて、「カリっ」「ふわっ」「ほくっ」の食感の三重奏。

バターナッツのソースが添えられています。

日本のカボチャと違って、バターナッツは甘さ控えだからか、たんぱくな鱧の味もしっかりと感じらます。

この三種のピンチョスがどれほど、お酒(チャコリ)との相性が良いのかは、中身の減り具合を見ていただければ、一目瞭然かと…

 

2皿目
ajoblanco con hokki (アホブランコとホッキ貝)

アホブランコとは「白いガスパチョ」とのこと。

ajo(アホ)はニンニク、blanco(白)を意味し、ニンニクの聞いた白いソースが特徴。

ミルキー&ガッツリ系なソースが、ホッキ貝にどう重なるのか?とドキドキしながら一口。

 

こっこれは!お・い・し・い!!!!

 

炭で表面をグリルされたホッキ貝だからなのか、まったく生臭くありません。お寿司でたべるよりも味が濃く感じ、ソースに負けてません。

実は、ホッキ貝の下には「柿」が。

これがジューシーなアクセントとなり、飽きることなく最後の一口まで楽しませてくれます。

ここでソムリエの方に相談して白グラスを一杯。(相談内容:これからのお料理に合わせて、ちょっとクセがあっても好きです)

いただいたのは、
Manuel Manzaneque Vino de Pago DO 2017

シャルドネなのでしっかり目なのはもちろんですが、最後にオークに似た香りがスッと抜けます。(私の好みを掴んでいただき、ありがとうございます><;)

 

3皿目
revuetlto con hongos(ポルチーニ茸のレブエルトと黒トリュフ)

これ、本当に罪な一皿です。

レブエルトとは、スペインのスクランブルエッグとのこと。

後から調べてみると、きのこを使うレブエルトは秋を代表する一皿なんだそうです。

いや、にしてもフレッシュポルチーニを使うだなんて…贅沢!仕上げに黒トリュフ月ふんだんにトッピングされています。

気持ちを整えて、では、一口。

Oh… 想像していた以上に、これは…

 

香りの爆弾!!!!!!(ドーーーーんっ)

 

味付けはいたってシンプルで、玉子のまろやかさも加わってまろやか。

ただ、その分トリュフとポルチーニの香りをダイレクトに感じられ、本当に香りの美味しさを痛感する一品でした。

 

4皿目
terrina de cotxinillo judias blancas(乳飲み子豚のテリーヌと白いんげん豆)

乳飲みブタちゃんゴメンよ…( ;∀;) と思いながらも、本当に美味しいんです。

クセがなく、やわらかい肉質が特徴とされ、ヨーロッパのほうではメジャーなお肉。

ほろほろと崩れる一歩手前まで調理されているのに、皮目はパリッとジューシー!

下に敷かれているのは、白いんげんとパンチェッタの煮物。

しっかり味をいれているのに、煮崩れしていないホクホクの白いんげんに、仕込みの丁寧さを感じます。

 

そして、白ワイン2杯目に突入… いただいたいのは

Clos Mogador Nelin

なんと、9種類のぶどうを用いて作られたワイン。

さぞかし複雑な味、と思いきや意外と、スッと喉を通る爽やかさに驚きました。

花のような香りはとても豊かで、お料理を持ちあげるような一杯。これも美味しい( ;∀;)

 

5皿目 / 6皿目
arroz con pato(シャラン鴨のごはん)/ besugo en salsa verde (鹿児島産フエ鯛の炭火焼き サルサベルデ)

【左・中央:arroz con pato(シャラン鴨のごはん)】

シャラン鴨って、美味しい!

肉質はしっとり繊細ながらも、旨味が濃い濃い!そして火入れがとても絶妙で、ギュッと肉汁が溢れます。

あぁ、ずっと噛みしめていたい…といいながらワインをグビグビ。

ごはんは、想像通りしっかりと鴨の旨味を受け止め、余すところなく満喫させてくれるナイスな立役者。

鴨の力強い味を引き立てるように、ごはんの味付けは控えめ。

パプリカやトマトなどの爽やかな風味が隠れているようで、こんなに食べてるのに、食べ進める手が止まりません。

 

【右:besugo en salsa verde (鹿児島産フエ鯛の炭火焼き サルサベルデ)】

写真がいまいちですが、これもかなり印象的な一皿でした。

炭焼きされたフエ鯛の皮目は香ばしく、身はふっくら。あさりの出汁を効かせたサルサベルデは香り華やかで味も絶品。

思わずソースをパンで拭ってしまいました。

5皿目&赤ワイン
cadera de vaca a la brasa(山形牛イチボの炭火焼き)

次はいよいよお肉ということで、最後の一杯だから!と約束して赤いのを注文。

いただいたのは

SARDON 2014

香りは芳醇!テイストは結構重い?と思いきや、そこまで重くなく。

いろいろなお肉料理に合いそうな万能選手のような一杯。

 

さてさて、お皿がやってきました!

うーん赤身がキレイ!!!添えられているのは、アーティチョークのフリットと、生胡椒。

もちろん山形牛の持ち味もあるんでしょうが、お肉の旨味がこんなにしっかり感じられるのは、この絶妙な火入れ具合に違いありません。

食いしん坊なので、これで満足できるかしら?と思っていましたが、このポーションがベスト!と思うくらい赤身の美味しさを十分に堪能できました。

 

6皿目
sopa de castana(栗のスープ)

最後の一皿は、栗のスープ…?

実は、これ栗とアイスのデザート!(もしこれがデザートじゃなければ、ティラミスを注文してやると思っていました)

栗の甘味を活かしたほんのり冷たいスープに、ラムを効かせたアイスが沈んでいます。

トッピングの栗の実がいい食感のアクセント。

甘さ控えめで、あれだけ食事をいただいた後なのに、軽くお腹に収まってしましました(汗)

 

右の写真は最後のコーヒー。

本当はエスプレッソにも惹かれましたが、牛のミルクピッチャーが可愛らしく…

傾けると、口からミルクが豪快に出ます。

 

ということで、初めてのバスク料理、本当に印象的なお料理ばかり。

どれが一番とか、決められない!

 

本当にごちそうさまでした!!

最初に設定した「料理で旅する」というテーマも見事に達成\(^^)/

 

今回、私がエチョラさんに予約をする前にバスク料理についてちょっと勉強をして、お店にむかいました。

その甲斐あってか、店内の装飾の意味や、食材、調理法なども、深く楽しむことができたのかなと思います。

ちなみに、読んだ本は「バスク料理大全」という料理レシピと文化、調理技術が集約された一冊。

興味のある方はぜひ。

 

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店舗情報

ETXOLA エチョラ

Access:〒550-0004
大阪市西区靱本町1-4-2 プライム本町ビルディング1F

TEL:06-6136-3824

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↓ オマケ ↓

★★バスク料理を楽しむ予備知識★★

バスクは、スペインの北部でフランスに接する地域にあります。

気候は日本と同じように、春夏秋冬があるとされており、食材も豊富。

参考資料によると、バスク料理を語るときには「山バスク」「海バスク」というフレーズが出るほど、食材に恵まれてきたそう。

またその立地がら、スペイン料理とフランス料理の影響をうけたとされる郷土料理が有名。

近年サン・セバスティアンは「美食の街」としても、注目を集めています。

いろいろと調べていくと、超高級な料理のみが良しとされる文化ではなく、食材を組み合わせることを楽しみ、どうやったら楽しく美味しくできるのかを大切にしているように思えます。

また、食材の持ち味を活かし、保存加工することで別の美味しさを引き出すのは日本の食文化とも重なり、日本人の口に合う料理も比較的多いのかなと感じました。

あ、あと、お酒が大好きな人がきっと多いはず…(吞べぇに、国境はありません!)

あぁ、いつか現地でバスク料理を堪能したい…