こんにちは。
飲食店の販促大学 by BuzzFood
スタッフのニシホリです。
お店の集客、売上アップのために作成するチラシ。
1つのデザインを作るだけでも数万円かかるので、絶対に無駄にしたくはないですよね?
ただオシャレなデザインにするだけでなく、しっかりと集客や売上アップなどの効果につなげるにはどうしたらいいのか?
飲食店専門の広告会社「株式会社フードコネクション」のスタッフでもある私達が考える「効果の出るチラシの必須確認事項」をご紹介したいと思います。
この記事はこんな方におすすめ!
・チラシを作ったけどイマイチ効果が出ない。
・チラシを外注するけどチェックや指示の仕方がわからない。
・自分でチラシを作りたいけど考え方がわからない。
販促を頑張る飲食店さんの参考になれば幸いです。
効果の出るチラシはデザイン前に9割が決まる?
チラシを作成するとなるとデザインのことを考えがちですが、まず大切にしたいのは「チラシの戦略設計」です。
何をどのようにといった形で「5W1H」のように要件定義をしていくのが第一ステップ。
これをいい加減にしてしまうと、大事なことが抜けていたり、一貫性のない広告になってしまうことがあります。
今日は紙とペンを持って、一緒にチラシ作成の戦略を練っていきましょう。
①なんのために(目的)
まず最初にチラシ作成の目的を改めて考えて見ましょう。
もちろん「集客」と答える方がほとんどですよね。
ただ、今日はもう一段掘り下げて考えて見ましょう!
「チラシを見た人にどのようなアクションを起こしてほしいのか?」
これはデザインに起こす時にとても大切なことになります。
例えばこんなことを考えてみよう
・お店の名物メニューを目当てに来店、SNSに投稿してほしい
・ホームページに誘導することでお店のことを詳しく知ってほしい
・期間限定の特別コースをWEB予約してほしい
どのような目的なのかによってチラシのデザインに取り入れるべき情報や強調すべき情報が変わってきます。
名物メニューを目的にした来店とSNS投稿を目的とするならば、ビジュアル的に投稿したくなるような写真や体験ができるようなコンテンツを強調したデザインが必要ですし、ホームページへの誘導が必要であればQRコードを設置したり、QRコードの先により価値のある情報があることを伝える必要があります。また、特別コースの予約を促すのであれば、コースの詳細やWEB予約への誘導などを強調することができますし、電話予約なら電話番号を強調する必要があります。
このようにして、具体的な集客の目的とチラシを見たユーザーにどのようなアクションをしてほしいのかを定義づけしていきましょう。
②誰のために(ターゲット)
次に考えていきたいのはターゲットの選定です。
性別や年代など様々な方に見られるチラシではありますが、その中でも「この人たちには絶対魅力的に感じてほしい!」というメインターゲットを決めていきましょう。
ターゲットはこのような項目で考えます
・性別(男・女など)
・年代(20代後半、30代後半など)
・職業(学生・主婦・サラリーマン・医者など)
・シーン(一人飲み・宴会・デート・観光など)
これらの項目で考えると以下のような人物像が見えてきますね。
このように人物像を明確にすると、この人物像が何を魅力的に感じて共感してくれるのかが見えてくるのではないでしょうか?
次に、この人物像をさらに解像度を上げていきましょう。
ペルソナ設定の例
・田中太郎(34歳)
・名古屋市東区在住(最寄駅は高岳5分)
・丸の内の広告代理店勤務の係長
・年収は400万円
・家族は妻と5歳の子供
・アパート暮らし(家賃7万円)
・平日は21時に終業、週末は家族サービス
・趣味は居酒屋めぐり
・日本酒が好き
・面白そうと思えば衝動的に試してみる
・スマホやPCで積極的に情報収集する
このように架空の人物像について深掘りしていくのがペルソナ設定といいます。
ペルソナ設定項目例
・収入や家族構成
・通勤方法やルート
・平日と週末の生活スタイル
・ものを買うときの購買思考や方法
・デザインの好き嫌い
多くの項目からより具体的に人物像をイメージすることで、ペルソナにとってより魅力的で価値のある広告はどんなものなのかをイメージできるようにしていきます。
女性向けのチラシはイメージを重視、男性なら機能性を重視する傾向にあるとも言われていますし、40代になってくると老眼の影響で細かい文字は嫌煙される可能性もありますので、ターゲットに優しいデザインを意識していきたいですね。
③どこで見るか(場所)
チラシと一言で言っても、様々な場所で使用されます。
例えば
・ご自宅にポスティング
・会社のオフィスに置いてもらう
・駅前でビラ配り
・ホテルのフロントに置いてもらう
どのような場所で見てもらうことを想定しているのかを考えていく必要があります。
もちろん、いろんな場所で見てもらうことを想定しているという方もいらっしゃると思いますが、どこでの利用が最優先なのかを考えていかないと、どの場所でも中途半端な広告になってしまう可能性がありますので、優先順位づけは必須です。
ビジネスホテルに置く場合
県外からの単身者が多く、その土地の食事を一人で楽しめるお店を探していることが想定できますし、同じホテルにどのような競合がチラシを置いているのかも把握しておく必要がありますよね。
どこに置いてもらうかによって、どのようなコンテンツが魅力的に見えるのか、どのような配色やレイアウトが目を引くのか、どこまで詳細に情報を入れる必要があるのかなどをイメージしやすくなります。
④どのように見るのか(見方)
どこで使用されるチラシなのかが決まったら、さらに具体的に考え「どのように見られるのか」もイメージしていきましょう。
ご家庭にポスティングされる場合
他の郵送物に紛れてしまう可能性がありますので、視覚的に気になるような配色やデザインで印象的に見せる必要があります。
オフィスで見てもらう場合
「今度注文しよう」「いつかの宴会で使おう」と言った形でストックされる可能性がありますので、いざ注文する時に予約に必要な情報がしっかりと掲載されるのが良いでしょう。
駅などの壁にポスターのように貼る場合
通りすがりの人に細かい文字を読ませることは困難ですので、ビジュアルとキャッチコピーで記憶に残して、あとから思い出してWEBサイトやグルメ媒体を検索してもらうことを想定しておくのが良いですね。
このように設置される場所でユーザーがどのようにチラシを見るのかを想定しておくと、ユーザーにとって優しい広告に近づいていけます。
⑤何を伝えるのか(価値)
いよいよ最後に何をどのように伝えていくのかを考えていきます。
前述したような「何のために」「誰に」「どこで」「どのように」というイメージが形になってきているかと思いますので、そのターゲットや場所に合わせたコンテンツやデザインを考えていきましょう。
まずはターゲットに訴求する魅力です。
設置する場所に存在するターゲットが何を求めていて、何に魅力を感じて共感してくれるのか。
紹介していくサービスや商品のなかで喜んでもらえそうなポイントをピックアップしていきましょう。
その次に、それらの魅力に対して優先順位をつけていきます。
情報の強弱がなく情報量が多い場合、人は選択肢が多すぎて情報を選択すること自体をやめてしまいますので、まずどの情報から注目してもらい、次にどの情報をというように段階的に情報に誘導していくことを考えましょう。
PRする情報の優先順位が決まったら、目的やアクションに合わせた必要情報をピックアップしていきます。
予約を促すのであれば、おおよその予算感や電話番号、営業時間や住所などが必要ですし。すぐに来店を促すのであれば、お店のおおよその場所がわかるようなイラストマップを設置するのもいいでしょう。公式ホームページやSNSでより詳しいお店の情報を知ってもらってファンにしていきたいのであれば、QRコードなども必要になりますね。
このように情報をピックアップしていくと、目的やターゲットに合わせてどのような情報が必要なのかが具体的にイメージできます。
これらの情報がまとまったらいよいよデザイン!
いかがでしたでしょうか?
かなりチラシの目的やターゲット、それに必要な情報がまとまってきたのではないでしょうか?
看板やSNS、TVなどで「人は1日に3,000以上の広告を目にしている」といわれている情報社会ですので、あれもこれもと情報を盛り込んで「みんなに魅力的に!」という広告は情報の中に埋もれてしまいがちです。
たかがチラシ1枚ではありますが、目的やターゲットをしっかり定めていくことでより訴求力のある広告に近づいていくことができますので是非活用してみてください。
この考え方はチラシだけでなく、WEB広告など様々な広告媒体に応用できますので覚えておくと便利です!
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それではまた14:30に!